きらきらと光を集めるファセットカット。
最初は、その輝きがいいと思っていました。
強く光る赤は、美しくて、
特別な日の石にふさわしいと感じていたからです。
けれど、実際に台座に合わせてみると、
なぜかしっくりきませんでした。
石と台座の高さが合わなかったり、
ブレスレットの形にしてみても、
どこか落ち着かない。
何度もやり直しながら、
「本当にこれなのだろうか」と考えました。
そんなとき、カボションカットを手にしました。
丸みのある、やわらかな光。
主張するというより、
そっと寄り添うような存在感。
台座に入れた瞬間、
すっと馴染んだのを覚えています。
あのとき、
「これだ」と思いました。
節目に寄り添う石は、
強く光るよりも、
やわらかな光のほうが似合う。
そう思えた瞬間でした。


